2011年10月25日火曜日

西洋オトギリソウ


花言葉は、『奇跡』。
中世の時代、学識者達は、このハーブを”悪魔を追い払うハーブ”と呼んでいた。
彼らは、このハーブには悪い物・魔女などを遠ざける超自然的な力があると認めていた。

他にも、火事・落雷などの災害を遠ざける力があるとも言われる。

西洋オトギリソウ   オトギリソウ科・属
Hypericum perforatum L.

語源:Hypericum: ギリシャ語 hyper それ以上、その上に, 
              ekion あり様、様子、イメージ
   ラテン語 perforatum: 穴あきの、貫通した

【薬効】
殺菌・消炎・治癒促進・抗欝などの作用がある。
精神的な落ち込み・うつ状態などの際、神経組織を穏やかにする。
ドイツでは、自然な抗欝剤として人気がある。

【利用法】 花・葉
〈お茶〉コップ1杯に対しティースプーン1杯の花。
    熱湯に5分浸出させ、その後漉す。ハチミツで味付けする。1日に1杯(食間)

〈傷〉軽くもんだ葉を切り傷やスリ傷に。傷の癒着を促進する。

【注意】
妊婦・授乳中の女性・幼児は利用を避ける。
内服後は、日光にあたるのを避ける。(しみや人によっては皮膚炎を起こす事がある。)
外用後も、日光にあたるのを避ける。皮膚の炎症を起こす事があるため。

2011年10月10日月曜日

ウスベニアオイ(マローコモン)

古代ギリシャ人は、この花をお墓の周りに故人の休息や平穏のために植えていたという。

ウスベニアオイ               アオイ科 ゼニアオイ属
Malva sylvestris L.

語源:ラテン語
Malva: 葵、薄紫色の
sylvestris: 森林

【薬効】
気管支系の疾患(気管支炎・喉の感染症・喘息・咳など)、去痰作用そして緩化剤として有効。

外用として、葉をもんで傷や虫刺されに。

【利用法】 花・葉
〈お茶〉カップ1杯に対し、スプーン1杯の花。熱湯に10分浸出させる。
    その後、漉して、ハチミツで味付けを。
    1日に3~4杯(食事中以外で)

〈湿布薬〉膿をもったできもの・せつ・ねぶと等に。
     葉を2分間ゆで、それを砕きガーゼに塗り、湿布する。

〈料理〉花・若葉はサラダに。

2011年10月3日月曜日

ヒソップ


花言葉は『清潔』。
ヘブライ人の聖なるハーブであり、聖書に身を清める儀式に関係していた事が書かれている。
「ヒソップを持って我を清めたまえ、さらば我清まらん」(詩篇51-7)

またユダヤ教にも”聖なるハーブ”として大事にされていた古くから伝わるハーブ。
中世には、厄除けや魔除けとして家の中に吊るされていたと言う。

ヒソップ                シソ科 ヤナギハッカ属
Hyssopus vulgaris L. 又は Hyssopus officinalis L.  俗名:聖なるハーブ

語源:
Hyssopus: ギリシャ語のhyssopos ← ヘブライ語のezob ヒソップ
ラテン語 vulgaris: 普通の、広く分布する

【薬効】
気管支疾患(気管支炎・インフルエンザ・咳など)に有効。
また食欲不振・消化不良などの際に健胃作用として良い。

外用:花つきの全体を切り傷や打撲に。

【利用法】 葉・花
〈シロップ〉1Lの熱湯に100gのヒソップを浸し、それを冷ます。
      その後、漉して、透明なガラス容器に入れ、
      1600gの砂糖を加え湯煎にて温める。
      沸騰直前で火を止め、それを冷ます。1日にスプーン4~6杯。

〈扁桃腺〉1Lの湯に葉・花50gを10分浸し、漉したものでうがいを。
    声のかすれ、歯茎の炎症・喉の疾患にも。

〈料理〉脂肪分の多い肉料理・生臭い魚料理に香りを良くし、消化促進として使われる。
    シチューやソースの香付けにも。
    新鮮な花・葉はサラダにフルーツに。
    アップルパイや洋ナシのシロップ煮に加えると一層風味を増す。

〈ガーデニング〉キャベツと混植すると、チョウを防ぐ効果がある。
        ブドウと混植すると、実つきを良くする。