2012年9月28日金曜日

マレイン(ビロードモウズイカ)

Verbascum thapsus L. ゴマノハグサ科 モウズイカ属

花言葉は『道標』。
その昔、マレインの葉はランプの灯芯を作るのに利用され、
花穂は、パン屋が窯を温めるのに利用していた。
呼吸器疾患に効く代表的な7つの薬草の内の1つ。
(ウスベニアオイ、ひなげし、ニオイスミレ、マーシュマロウ、フキタンポポ、エゾノチチコグサ)

語源:ラテン語
Verbascum: barbascum 髭
植物全体が柔らかい綿毛に覆われている事から

【薬効】
鎮痛・抗炎症・炎症を緩和・治癒促進・湿潤・呼吸器疾患に効くなどの作用がある。
咳を鎮め、喉の炎症を和らげる。
声が出なくなる事、声のかすれ、喉頭炎、咽頭炎、気管炎、百日咳、扁桃炎、インフルエンザ、喘息、肺結核などに。

【利用法】 花・葉
(お茶)カップ1杯に対し、ティースプーン1杯の花。熱湯に10分浸し置く。
その後、何度か漉す。(綿毛があるため、喉をちくちくさせない為に)
ハチミツで味付けする。1日に2杯。

(湿布)せつ・ねぶとの様な腫れものに、湿布すると膿を促進し、膿きらせる。
1/4Lの水に対して、15gの葉。5分間煮る。
何度か漉し、少し冷ましてから湿布する。

(リンス)濃い花の浸出液は髪を艶やかにする。

≪注意≫
妊婦・授乳中の女性・幼児は利用を避ける。
種は有毒。

2012年9月21日金曜日

メマツヨイグサ(イブニングプリムローズ)

Oenothera biennis L. アカバナ科 マツヨイグサ属



ヨーロッパでは、昔、田舎でこの植物の根を食用として利用していたと言う。
種子から採れるオイルには、豊富なガンマリノール酸(GLA)が含まれる。
このGLAはホルモン系の調整作用となる。
ボリジや黒スグリの種子にもこのGLAが含まれている。

語源:ギリシャ語 Oenothera : oenos- ワイン、 
         thera- 動物・獣・家畜
   ラテン語  biennis: 二年草の

ある古い伝説、この植物の根を浸けた赤ワインを野生の動物に飲ませ、手なづけていたと言う。

【薬効】
化粧品として利用され、月経サイクルを正常にする作用がある。
肌の柔らかさや弾力性を向上させる働きがある。
更年期障害や湿疹・ニキビ・もろい爪にも有効。

【利用法】花・オイル
(料理)花は茹でて、あえものに。

(シロップ)花のシロップは咳に効く。

内服用オイルは、カプセルで売られている。

≪注意≫
妊婦・授乳中の女性・癲癇患者の人は利用を避ける。
また少し体重の増加を引き起こす事がある。





2012年9月13日木曜日

ゲンチアナ・ルテア

Gentiana lutea L. リンドウ科・属

リンドウ類は一番苦い成分を持ち
この苦味成分が消化器官に有益で
胃液分泌を盛んにし、消化を助けてくれる。
よく食前酒・リキュール等に利用されている。
(l'Avèze, le Picon, la Suze etc)

語源:ラテン語
Gentiana: リリュアの王Gentiusがこの植物の薬効を発見した事に因む
lutea: 黄色

【薬効】
食欲増進・浄化・健胃・消炎・解熱・強壮作用などがある。
消化不良・食欲減退・病後の回復期または神経からくる衰弱時に。
浄化作用としても有名。

【利用法】 根
〈ワイン〉1Lの白ワインに30gの根を10日間浸し置く。
その後、漉して、甘みをつける。そしてビンに保存する。
食前に1杯。

≪注意≫
胃と十二指腸潰瘍のある人は使用を避ける。
過剰摂取は痙攣や吐き気を引き起こす。

*写真:Le jardin botanique alpin du Lautaret ,France にて