2012年10月12日金曜日

チャボトケイソウ

Passiflora incarnata L. トケイソウ科・属

その昔、第一次世界大戦時、戦争の恐怖・不安などに対する治療薬の1つであった。
また、この花は、米大陸の宣教師にとっては、
花の形がキリスト磔刑を連想させるとしてキリスト受難の象徴である。
花冠はイバラの冠、柱頭は十字架、5本の葯は傷、3本の雌しべの先端は釘。
先の鋭く尖った葉は槍、葉の内側の濃い斑点はユダが裏切りの際に交換したお金30硬貨。

語源:ラテン語
Passiflora: passio 情熱・受難、 flora: 花
incarnata: incarnatus 肉の色、~を具現化する


【薬効】
鎮静・鎮痙・催眠効果・血圧降下などの作用がある。
心配・不安・神経の高ぶりを和らげ、睡眠を促進する。
緊張・過敏症・緊張性頭痛・喘息・高血圧・過敏性大腸炎・神経性頻脈に有効。

【利用法】 地上部全草・実
(お茶)カップ1杯にティースプーン1杯の地上部。
熱湯に10分浸し置く。その後、漉してハチミツで味付けを。
就寝前に1杯。


≪注意≫
妊婦・授乳中の女性・幼児は利用を避ける。
1日にスプーン2杯以上の摂取は、頭痛や視覚障害を引き起こす事がある。

2012年10月5日金曜日

ホアハウンド

Marrubium album L. シソ科 ニガハッカ属

古代エジプトでは、ホアハウンドをベースにして咳の治療薬やヘビの咬まれ傷に対する解毒剤を作っていた。

語源:ヘブライ語 Marrubium: marrob 苦い汁
   ラテン語  album: 白色

【薬効】
食欲増進・殺菌・胆汁促進・月経促進・去痰作用などがある。
そして呼吸器官系疾患(気管支炎・インフルエンザ・咳・喘息など)に有効。

【利用法】 葉・花
(お茶)カップ1杯に対してティースプーン1杯の花・葉
    熱湯に10分浸し置く。その後、漉してハチミツで味付けを。
    1日に2杯。食事時から離れた時間に。

≪注意≫
妊婦・授乳中の女性・幼児・糖尿病患者(服用している薬と相互作用がある為)
過剰摂取は、心拍数に影響を与える。