2011年1月25日火曜日

アンジェリカ(ヨーロッパトウキ)

花言葉は、『インスピレーション』。
1510年、ミラノで流行したペストの際に、”聖なる霊の根”との異名を持つアンジェリカは、その治療薬となった。

アンジェリカ       シシウド属 セリ科
Angelica archangelica L.

語源: ラテン語
   Angelica: アンジェリカ
   archangelica: archangelus 大天使; 美しく高貴な人

【薬効】
食欲増進・消化促進・健胃剤・強壮・去痰・鎮痙・発汗促進による解熱効果などがある。
気管支・消化管・泌尿器管系・女性生殖器官に作用。
吞気症・鼓腸・消化不良・病後の回復期・貧血・疲労・に有効。

【利用法】
〈お茶〉1/4Lの水に対して、ティースプーン1杯の根を3分煮る。
    その後、火を止め5分おく。そして、漉し、根を取り出す。
    ハチミツで味付けを。食後に1杯。

〈乗り物酔い〉潰した葉をハンカチなどに入れて。

〈料理〉葉や根は、魚料理の香付けに。
    ルバーブ・マーマレードなどのジャムの香付けにも。
    若葉は小さく刻みマヨネーズに混ぜ、ドレッシングとして。
    砂糖付けした茎は、パン菓子やケーキに。
    種子は酒類の香付けに。

≪注意≫
妊婦・幼児・肌の敏感な人・糖尿病の人。
  

2011年1月17日月曜日

アーティーチョーク

ギリシャ・ローマ時代から野菜として栽培されてきた。
メディチ家のカトリーヌ王妃は、このアーティーチョークが大好物だったという。

アーティーチョーク
      チョウセンアザミ属 キク科
Cynara scolymus L.

語源: ギリシャ語
   Cynara: kinara  カルドン(アーティチョークの近縁種)
   scolymus: アザミの一種; 刺のある

【薬効】
肝細胞再生・胆嚢の刺激・血中脂肪酸・コレステロール・血糖値の降下・浄化・利尿作用などの効果がある。
慢性肝臓・胆嚢疾患・黄疸・肝炎・動脈硬化・糖尿病に効く。
アーティチョークは、葉・蕾・根が利用され、その薬効は、肝臓・腎臓・血液に焦点が置かれる。


≪注意≫
授乳中の女性(乳汁分泌を妨げる事より)
結腸に疾患のある人は、下痢・腹痛・大便を増大させる。

2011年1月11日火曜日

ビターオレンジ

原産は中国。ヨーロッパには、11世紀頃、アラブ人によりもたらされている。
ミカン属は、葉・実・ジュース・樹皮など多くの部分が薬用に利用される。
ミカン類には、豊富なビタミンC・フラボノイド・酸・揮発性オイルなどが含まれている。

ビターオレンジ               ミカン属・科
Citrus aurantium L. var amara

語源: ラテン語
   Citrus : レモンの木 , aurantium: aurarius 金の , amara: 苦い

【薬効】
食欲増進・消化促進・鎮静・鎮痙・催眠作用などの効果がある。
果皮は、食欲不振の場合に食欲を増進させる。

【利用法】 利用部位: 葉・花・果皮
〈ワイン〉100gの果皮、1Lの白ワイン、 ローマンカモミールの花12個。
  全てを混ぜ合わせ、8日間おく。その後、漉し、お好みで甘みをつけ、ボトルに入れる。

〈お茶〉カップ1杯に対し、ティースプーン1杯の花。熱湯で5分間浸しおく。
    その後、漉し、ハチミツで味付けを。1日に3杯、または就寝前に1杯。


  

2011年1月5日水曜日

朝鮮ニンジン

朝鮮ニンジンは、万能薬として古くから知られ、その薬効を発揮するまでには、6年以上の生育期間を必要とする。
中国漢方では、5000年前から活力の源の強壮薬として用いられてきた。

朝鮮ニンジン             トチバニンジン属 ウコギ科
Panax ginseng C.A.Meyer

語源: ギリシャ語。Panax: panakos あらゆるものを癒す
    中国語。  ginseng: 人と植物 (根は人の形をしている)

【薬効】
神経系統の弛緩興奮の両方の作用・ホルモン分泌促進・精力増進・血糖値・コレステロール降下・抵抗力強化などの効果がある。
あらゆる疲労(身体的・精神的)に有効で、病後の回復期・うつ症状・衰弱状態・過度のストレス状態に、神経系統を強化し、活力を与える。集中力・記憶力・ストレスに対する抵抗力を増進する。

≪注意≫
妊婦・授乳中の女性・幼児・神経症、高血圧症、肥満症、不眠症、40歳以下の人、また急性炎症性疾患の場合などは使用避ける。服用は、3週間。
過剰摂取は、頭痛・落ち着きのなさ・血圧の上昇などを引き起こす事がある。